のんびり学習まるっと

大分市内でどんぐり倶楽部と英語の教室を開いています。

大丈夫?と見るか、大丈夫!と見るか

こんにちは。
のんびり学習まるっとです。
 
これはどんぐりで通信添削を受講していただいている方のお話です。
お母様の許可を頂いてシェアさせて頂きます。
 
その方は個別面談で担任のベテラン先生にこう言われたそうです。
 
「Sちゃん、ちょっと勉強、大丈夫かな?と思ってるんですけど。
その単元を復習する頃には理解しているんですが、
最初、なかなか手が動かないんですよねー。」
 
そこでお母さんはすかさずどんぐりのスケッチブックを取り出し、うちではこういう家庭学習をしているんです!と説明されたそうです。
 

それを見た先生は
「おおすごいですね!いいですね。学校でもこういうのを
 やりたいんですがなかなか時間がなくて。僕も調べてみます!」
 
と言われたそうです。
 
そしてお母さんは彼女の家庭での過ごし方
宿題の取り組み方
メディアとの向き合い方などを話されました。
 
そして先生は最後に
「いやーsちゃんは賢いですよ!」と
さっき心配だと言っていたのにコロッと態度が変わっていたそうです^^
 
そういうやり取りを教えていただき、お母さんが言っていた一言。
 
「先生が「心配だ」と思ってその子を見るのと
「大丈夫だ」と思って見るのとでは大きく変わると思うので、
勝利!と思いました(笑)」
 
 
もう、ほんとそれ。
 
まるっとにも、学校では「問題児扱い」された子がいます。
でも正直私から見たその子は何が問題なのか、さっぱり分かりませんでした。
 
むしろいつもみんなを笑わせてくれて
緊張しがちな子も、その子がいれば心がほぐれている瞬間を何度も見ています。
 
きっと学校の思うように、先生の思うように、
枠にはまってくれないと問題児扱いされちゃうんだろうなというのは感じます。
 
その子の「君のここ、おもろいやん!」「すごいやん!」
を見つける気持ちが大人にあって、
その気持ちで子ども達を見ていれば、
問題行動とされる行動は大人のほうが問題視しなくなります。
 
「ちょっと~」と困ったことをされても
話せば理解してくれます。
 
傍から見れば「困りごとを多く抱えているな」と感じられる別の子は
困っているから周りの人に
「手伝って!」
「誰か助けて~」
「分からん!どうしたらいい?」
とよく聞いています。
 
だから周りの子達がその子を助けている場面をしょっちゅう見ます。
 
そんな子のことを心配になりますか?
いろいろできなくてあの子のこれからが心配だ…と思う気持ちも分かります。
 
でも私からみると困っているのに助けて!と言えないことの方が心配です。
そうやって一人で抱えてパンクしてしまうことの方が困りませんか?
だから私から見れば「できないことは多いけれど、自分で助けを求められるんだからこの子は大丈夫!」と思うのです。
 
逆に他に助けを求められなくとも
その子の世界がちゃんとあって
それを「素敵だね」と大人たちがその環境を見守り
その子がそこに幸せを感じていられれば
様々な困難を乗り越えられる場面もたくさんあります。
 
その世界に共感した人が
自ずと助けてくれる環境も出てくるでしょう。
 
できないことはお互いに補えばいい。
そのためにいろんな個性を持った人間がいるのではないでしょうか。
 
 
 
結局は大人の問題。
 
心配だ~
この子大丈夫かな~
と見るのは
「君を信用できない」というメッセージを送るのと一緒。
 
ちょっと視点を変えて
「あんたのここ、ほんとに面白いな!」
「君にはこれができるもんね^^」
という見方ができれば、
子ども達は自分を信じてもらえていることに誇りを持ちませんか?
 
私もひと昔前はわが子のことを心配し
余計なおせっかいを働き
ともすれば「こっちの道をあるいたほうがいい!」と自分が思う「正しい道」に子ども達を引き連れようとするお母さんでした。
 
でもまるっとでたくさんの子どもたちに出会い
様々な個性に触れ
自分の見方も変わりました。
できるだけ広く、多角的に物事を見られる自分であれるよう私も勉強中です。
 
「君、大丈夫?」と見るか
「君は大丈夫!」と見るか。
 
温かな眼差しで子ども達を見つめていたいものです。
 
 
 
 
 

ここのね自由な学校でのどんぐり

こんにちは!

のんびり学習まるっとです。

 

私、この4月から大分県豊後大野市にあるフリースクールオルタナティブスクール「ここのね自由な学校」さんで、どんぐりを導入するお手伝いをさせていただいております。

今日は私がここのねさんでのお手伝いを通して感じたことを、残しておきたいと思います。

少し長くなりますが、お付き合いください。

 

今年3月の終わり頃、私に届いた一通のDM。

 

「どんぐり倶楽部をここのねに取り入れようと考えているのですが…」

 

それは「ここのね自由な学校」のスタッフももちゃんからのDMでした。

 

 www.kokononeschool.com

 

 

それからとんとん拍子に話は進み、ここのねさんでのお手伝いが始まりました。

 

まずは子ども達とどんぐり体験会を行いました。

私の自己紹介や、どんぐりの説明をし、みんなで同じ問題を1問解きました。

 

その体験会である女の子が言っていたこと。

「私はずっと算数が苦手で嫌だったけれど、こういう楽しい問題や解き方もあるんだと、出会えたことがすごく嬉しいなと思った!」

 

2日にかけて1問解いた彼女の作品

「本当に算数苦手やったん?こんなに描けるのに?」

と言いたくなるぐらい、一生懸命絵で考えているのがよく分かります。

そして絵で考えるからこそ、彼女は「問題の意味がよく分かるようになった」と言います。

 

漫画家を目指しているらしく、
毎回最初の問題文を漫画にしてくれるのがめっちゃ楽しい^^

ここのねさんはプロジェクト学習が主な活動のようですが、

学習面ではこれまでドリルなどの問題集を個別に進めていたようで、

でも「これでいいのだろうか…」という疑問が沸き上がった時にどんぐりに出会ったと言います。

そして私が見る限り、全体的に算数に対する苦手意識が強いのも感じました。

 

そんな彼ら彼女らが今、どんぐりを一生懸命考えています。

「どんぐり楽しい!校長先生にも今度見せる!」とスケッチブックを学校に持って行った子もいれば、算数嫌いの子がどんぐり1問をずっと考えている子もいるのです。

子ども達に寄り添うももちゃん。
ももちゃんの明るさが太陽みたいに子ども達を照らしているなぁ~といつも感じる。

 

それでも今まで問題集などで「この問題はこう考える、こう解く」と教わってから問題を解いてきた子達にとって、

「どんぐりは自分の力で考えるんだ」「間違いは宝だ」などと言われることは簡単に受け入れられるものでもありません。

 

毎回素直にどんぐりに向き合ってくれている男の子たち。

自分には無理だ、と思っていたり

意味が理解できず「どういうこと!?」と悩んでいたり

イライラする時もあったりします。

 

でもそういう反応やどんぐりの作品を通して、その子の苦手な部分が見えてきたり、

それを他の面でどうサポートできるかを考えたり、

毎回どんぐり後にこどもたち一人一人の振り返りをスタッフ間で共有されています。

 

ドリル学習では見えてこなかった子ども達の勉強面での困りごとに気が付けたのは、

スタッフの方々にとっても意味のあるどんぐり1学期になったのでは、と感じています。

 

いつも子ども達にまっすぐに向き合うこうちゃん。
でも敢えて見逃すこともしてくれるんだな。その加減が絶妙。

 

ある子に「どんぐりが解けなかった時どんな気持ちになる?」と聞くと

「解けないのは残念だけど、ここまで頑張ったんだからまた頑張ろ!って思う。」

 

とても繊細でお勉強にあまり自信が持てなかった子がこんなに前向きになれるなんて。

ここのねさんがどんぐりを導入してくれて、本当によかったなぁと思います^^

 

火・木がどんぐりの日だけれど、低学年さんは月曜日から
「早くどんぐりしたい!」と言っているらしい♪かわいー( *´艸`)

ももちゃんもこうちゃんもとても勉強熱心で、

どんぐりのことも分かろうと学んでくれています。

だから、この1学期でだいぶお二人で進められるようになりました。

2学期は私は時々お邪魔する形になりますが、引きつづきサポートをさせていただきます。

スタッフかんちゃん手作りのあったか給食。いつも美味しくいただいています^^


どんな時も一方的な押し付けでなく、子ども達と丁寧に言葉を交わすここのねさん。

フリースクールに行ったことがなかった私にとっても毎回学びが多く、考えさせられる1学期でもありました。

写真はないけれど、スタッフのゆかちゃんの子ども達に対する優しい眼差しも、振り返りで一生懸命メモを取る姿も、私は尊敬しています。

勉強させていただいているのは私だと、つくづく感じています。

 

私を招いて下さって本当にありがとうございました。

2学期も楽しみましょう!

 

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子ども達に任せる。

こんにちは。

のんびり学習まるっとです🌻

 

今日は7月末に行われた「1学期どんぐりお楽しみ会」について残しておきたいと思います♪

 

学期に一度行われるお楽しみ会、今回は各クラスでやりたいことを決めて、子ども達にお楽しみ会を作ってもらいました!



子ども達が考える内容は
 
消しゴム落とし
ペットボトルキャップ落とし
射的
ビンゴ
クイズ大会
自作のスゴロク
粘土遊び
輪投げ
たたいてかぶってジャンケンポン
気配斬り
 
などなど。
場所や時間の制限がある中
廃材を使ってゲームを準備したり
自分たちで0からゲームを考えたりもしました。
 

その中で子ども達はたっくさんのアイディアを出し
試行錯誤し
大笑いして楽しんでいました♪
 

 
中には
カラオケがしたい!と
音楽をかけて踊っている子もいれば
その周りをぐるぐる走りまわったり
その様子を見てゲラゲラ笑っている子もいたり
 
「アキレス腱伸ばし大会」という
深夜テンションで考えたん?というような企画にも
みんな真剣に取り組んでいたり(傍から見ていてめっちゃシュールやった)
 

「思い出を粘土で作りたい」ということで、みんなが海や水族館に行ったことを形にする中、一人だけ「僕に初めてエクボができた日のことを作る」とひたすらエクボを作っている子がいました…発想が斜め上すぎて笑
 
それはそれは本当に幸せな空間で、
 
90分のお楽しみ会を5クラスしたので
私は450分大笑いをしたことになります( *´艸`)イヤー笑った笑った
 
 
お楽しみ会をしていく中で私が心に決めていたことは
 
・極力手出し口出ししない
・子ども達に決めてもらう
 
子ども達がやることを見ていると
「あーこれじゃあうまくいかないな」とか
「これだと楽しめない子もいるんじゃないかな…」とか
 
もっとこうしたほうがうまくいくよ
 
という思いが出てきます。
 
それをぐっと飲みこむっ。
 
 
するとどうなるか…
 
子ども達は自分達でちゃんと気が付くんだなぁ。
いやぁー本当に子どもたちは素敵だった✨
 
 
自分達であーしよう、こーしようと意見を出し合い
自分一人では気づかないことを他の子に指摘してもらって
それを素直に受け入れていて
 
大人がどうこうしようとしなくたって
子ども達は自分たちの楽しい世界を作ることができるんだなぁと嬉しくなりました。
 
子ども達と作り上げたお楽しみ会に
成績やテストの点数に繋がるものはないかもしれないけれど、
自分達で作り上げたという満足感や
「あー今日楽しかったぁ!」という気持ちが、子ども達の心を満たしていたような気がします。
 
 
 
そして多くの子ども達がやりたい!と言っていたのが「消しゴム落とし」。
 
消しゴムを指ではじき飛ばして、相手の消しゴムを弾き飛ばしてテーブルから落としたら勝ち!
というおそらくどこの学校の休み時間にも自然発生するバトルゲームです。
 
子ども達のバトルを見ていると
・ケースをつけるかつけないかで威力が変わるんよ!
・これ新品の消しゴムやけん、粉がついてて滑りがいいのはいいけれど勢いが良すぎて自滅するー。どうしよー
・消しゴムをテーブルに押し付けてくっつけておくのはアリ?ナシ?
 
バトルをしながらいろんなことに気が付きます。
こういう経験がその後の理科に繋がっているし、
ルールを自分達で決めていくことで交渉力・コミュニケーション力が育ちます。
 
子ども達すごいぁ…!と私は思うのですが、
これ、学校ではよく禁止されます。
 
授業が始まってもバトルが終わらないからとか
夢中になりすぎて授業に集中しないとか
「消しゴムは消すためのものであって、バトルするためのものではない」とか…(もう笑っちゃう)
 
授業に支障が出るなら、どうすればいいか子ども達と何度も何度も話し合えばいいのになぁと私は思うのですが…そんな時間はない!と言われればそれまでで。
 
いろいろ思うことはあるけれど、
お楽しみ会で存分に消しゴム落としで遊べたことは、きっと子供たちの心を満たしてくれたんじゃないかなと思います。
 
 
自分たちで決めるお楽しみ会。
自分の行動を自分で決めるというのはこんなにも人を満たすものなのかと、
また一つ学びました。
 
やはり子ども達は、いつも私の先生だな♪
幸せな時間をどうもありがとう!
 

どんぐり6年目の我が家の話

こんにちは。

のんびり学習まるっとです。

 

もうすぐ1学期も終わりですね。

4月に三男が一年生になり、三兄弟みんなランドセル背負って学校に行く姿は、何度見てもジーンとくるものがあります。

 

今日は毎年残している、その3兄弟と母である私のどんぐり6年目を振り返りたいと思います!

 

■三男(小1・どんぐり2年目)

年長さんからボチボチ始めたどんぐり。

それまでお絵かきを全くしなかった彼は、どんぐりを始めて以来、

描かない日はないというぐらい絵を描くことが好きになりました^^

なぜかお面を被ってどんぐりをする三男。
自宅のごちゃごちゃを加工で見えなくしました(笑)

そんな調子で1週間に1問どんぐりを解いてきましたが、

99.9%お宝行き。

今はそのお宝解き直しをしています。

その解き直しの中に、きらりと光るものがあったり、去年はできなかった見え方ができるようになっていたりとその成長ぶりに驚いています。

 

でもそれはどんぐりがよく解けるようになっている!ということではなく、

ゆっくりでも、彼が自分の力で歩いているんだなぁということにグッとくるものがあって。

学校も勉強はやはり大変そうだけど、

その中で彼が頑張っているのを知っているし、

他に何を求めることがあろうか?と、彼の歩みをただただ愛おしく思うだけです。

 

三男君とこれからゆっくり歩んでいこうと思います。

 

■次男(小3・どんぐり4年目)

現在2MXの真ん中あたり。

彼はとにかく気分に波がある。

それがどんぐりに如実に表れます。

長期休みのゆったりとした期間はどんぐりものびのびと楽しそうに取り組むし、学校がちょっと大変だったときのどんぐりは荒れる(笑)

これは春休みの心穏やかな日に解いたどんぐり(笑)

 

でも始めるときはいつも楽しそうに始めるので、こちらも今日は疲れてそうとかが分からず、やってみると「あぁ今日はダメな日だったんだな」と分かります( ;∀;)

ただ、荒れたな、という時ふてくされていたり、全然違うことをしていたりとどんぐりから離れるけれど、

「あーそういうことか」と突然戻ってきて解こうとするので、

私も放っておいて様子を見ています。

それで気持ちが落ち着いて向き合おうとするならそれでいいし、

やっぱダメだ!もそれでいい。

焦らずいこう。

 

そしてこれはどんぐりの効果だなと感じるのは彼の読解力。

それは勉強でも感じるし、

日々の言葉のやり取りの中でも感じる。

山あり谷ありでこれまで続けてきて、

きっとこれからもこんな感じなんだろうなと思うけれど、

それも彼。

あるがままを見守ります。

 

■長男(小6・どんぐり6年目)

私のどんぐりは彼と共にありました。

彼と2人で楽しく始めたどんぐりは、今では教室で29名、通信添削で10名のどんぐりっ子と繋がることができました。

 

始めた当初、どんぐりをしての効果とか、将来的に身につく力なんてものは特に興味がなく、

ただただ

「どんぐりって楽しいね~」

「絵で考えると答えが見えてくるのが面白いね~」

という気持ちだけで彼とどんぐりをし、この面白さを誰かと共有したい!と教室を開きました。

 

そういう中で私も認識不足だったり

いろいろ間違えてきました。

そんな6年間、母に付き合ってくれて彼には感謝しかありません。

 

彼もようやく6MXに入りました。

「ウランの問題あるやん!6MXめちゃいい!」

問題の最初の設定部分のお絵かきが楽しくて仕方がないのは、1年生の頃と変わってない(笑)

勉強でいうと、算数の倍や割合、少数など小5,6で習う子ども達がよく苦手とする部分はただ問題が解けるだけでなく、その考えを自分のものにして使いこなせてきてるな、と感じます。

「どんぐりでずっと倍とか絵に描いてきたから、なんかよく分かるんよ。」

そう言います。

そんな彼は小4ぐらいまでは算数が苦手でした。

それが小5からの算数は楽しい!に変わりました。

国語も得意ではなかったけれど、小6になってグッとできるようになったのを感じます。

「どんぐりはあと伸びする」と言われているけれど、それを体現しているなーと思います。

 

なによりそれが、たくさん問題を解かせて鍛えてきた力ではなく、

彼のペースでストレスなく、のんびりどんぐりを解きながら身につけた力だということが私は嬉しい。

 

どんぐりラストイヤーの彼がどこまで進めるかな~?というのは私の楽しみではありますが、進めなくても進まなくても、立ち止まっても、それも良し。

親の気持ちなんて気負わず、思うままに進んでほしい。

 

3兄弟。

性格も持っているものもそれぞれ。

どれがいいとかではなく、それぞれにみんな素晴らしい存在。

 

私が心からそう思えるようになったのは

教室の子ども達の成長を見てきたから。

 

ゆっくりな三男も

気持ちに波がある次男も

これまでの長男との6年間も

 

いろいろ不安で、どうしようどうしよう、わが子が周りについていけてないとか、先回りしていろいろやらせたかもしれない。

 

教室で5年間、50人50通りの成長を見させてもらったから

「あるがままで大丈夫。あなたは100%素晴らしいから、自分のペースで進めばいいよ。」

と心から言えます。

 

そう思えるようになった私の6年目どんぐりでした^^

 

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「は!!わかった!そういうことか!!わかっちゃったー!」

こんにちは。

のんびり学習まるっとです。

 

前回の投稿は…去年の7月( ゚Д゚)

最近はインスタやFBを中心に発信していたので、長らくこのブログを放置してしまいました。

(「のんびり学習まるっと」で検索していただくと出てきます^^)

2023年はブログもぼちぼち更新していくぞ!…と思いながらもう4か月経ってしまいましたが( ;∀;)

少しずつまた再開していきたいと思います!

 

今日は通信添削コースの方からいただいたメールをご紹介します。

小2の終わりに彼女が解いた問題がこちら(おうちどんぐり歴3年)。

【2mx25】

「ダンゴム市の人口は、みんなで720人です。今、男の人の列と、女の人の列に各々1列に並んでもらっています。列は、女の人の列が男の人の列よりも20人多いことが分かりました。では、男の人の列には何人が並んでいるでしょう。」

 

彼女がこの問題を考えていく過程がとても興味深かった!

 

以下、お母さんのメールです。(掲載許可いただいております)

この日彼女はカフェでお母さんとどんぐりを解いていました。

------------------------------------------------------------------------

だいぶ長い時間をかけて。
720人かこうとして、100まで書いて「え?これ700までやるの?ムリじゃん?」
 
「えー?720?
あー!そっか!」
 
男の子 100,100,100
女の子 100,100,100  (10,10)
 
と300と300に分けられたまでは良かったですが、
残りがどうにもわからない。
 
残りの100をどっちにつけたら良いかわからず、
えーー?
どういうことー??
とか言いながら、
 
アイスを食べたり、
カフェのお兄さんの動きを眺めて実況したり、
チアの振り付けを小さく踊ってみたり、
歌を歌ってみたりしていて、
 
ふと。
 
は!!!
わかっちゃった!!
50 50にすればいいんだ!
 
わかったー!イェーイ!
------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 

の瞬間がこちらのお写真
 

お顔加工するのが残念なぐらいとびっきりの笑顔でした♪
かわえぇ…。
 
最後にお母さん。
「目の前で、数を体得していく姿が見れました!」
 

 
「あっそうか!」
 
教室でもよく聞かれる子ども達の独り言。
自分で気づいた子ども達の顔はキラキラと逞しく、それがたとえ間違いであったとしても自分で考える経験を積み上げることに大きな意味があるように思います。
 
でもそこに至るには紆余曲折あります。
彼女みたいに気づくまでに歌を歌ったり、他のことに注意がいったり、どんぐりを解くとは関係ないようみ見えることから気持ちが戻ってきたとき、ふと「あっそっか!」と気づくことはよくあることです。
 
こちらのお母さんはそれを理解してくださっているから、彼女のことも待ってくださっていました。
教室でも寝転んでいたり、スケッチブックのリングのところに鉛筆いれてみたり、ふと糊で遊んでみたり、靴下の穴を自慢してきたり…(笑)
そんなことから気持ちが整うとまた鉛筆を走らせる、という光景はしょっちゅうです。
だから、他の子の迷惑にならなければ私は待ちます。
 
大人達が静かに見守ること。
分からせようとか、こうやったら分かるんじゃないかなという手助けをせず、静かに見守る。
そのためには子ども達を信じる。
待ったけれど結局できませんでした、という時もあります。
そこには理由があります。
 
今日は疲れていたのかもしれない。
悩み事があるのかもしれない。
言葉の理解が追いついていないのかもしれない。
問題が合わなかったのかもしれない。
 
その背景にあるものは何なのか、そこを考え寄り添うのが大人達の仕事だと思います。

お母さんが自分のことを信じて待ってくれたから、彼女は最高の笑顔でこの問題を終えることができました。
お母さんもここまで様々な紆余曲折があったかと思います。
彼女のこれからのどんぐりも、こんな子がこれからどんな未来を築いていくのか、とても楽しみです^^
 
素敵なメール、ありがとうございました。
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

どんぐり5年目の息子たちとその母の話。

こんにちは。

のんびり学習まるっとです。

 

我が家がどんぐりを始めたのが長男小1の6月。

それから毎年6月には我が家のどんぐりの記録を残していたのですが…今年は気が付けばもう7月( ゚Д゚)

まぁいいか。

今の我が家のどんぐりを残しておきます!

 

 

・長男(小5)

この子と歩んできたどんぐり。

長男がいなければ、どんぐりに出合うこともなかったかもしれません。

紆余曲折ありましたが、5年目の今「あぁ…この子見えているなぁ」と実感することが多くなったような気がします。

それはどんぐりで、学校のお勉強で、日常生活で、どんぐりで育んできた「視考力=思考力」を側で感じます。

 

どんぐりっ子は「あと伸びする」なんて言いますが、本当だなと思います。

 

そんな彼も、どんぐりが今お宝にならないかと言われるとそうでもありません。

先日お宝になった問題がこちら。

4MX61

「100円のかごに80円のももと60円のりんごを、あわせて15個つめて、1200円にしようと思います。ももとりんごを、それぞれ何個つめればいいでしょうか。」

 

1回目は「あぁ~~~????」と嘆きながら解き、答えが出ずお宝になりました。

翌週「ちょっと考え方を思いついたからもう一度解いてみたい」というので解きなおしましたが、不正解。再びお宝に。

 

それから1か月後、学校から帰ってくるなりこう言うのです。

「お母さん!あの問題を学校で解いてきた!」

 

えぇ!?

突然考えが思いついた!?

 

自由帳の、なぜか裏表紙に解かれたこの問題。

しかも正解している。

どうやって思いついたの?と聞くと、

 

「学校の図書館でコナンの算数ミステリーの本を借りて読みよったらな、

そこに『つるかめ算』っていうのが出てきて、その問題がどんぐりの問題に似てたから、これなら解けるんやないかなーと思ってやってみた!」

 

名探偵の登場かよ( ゚Д゚)

 

つるかめ算ってご存じですか?

学校では扱わない、中学受験で出題される特殊算の一つです。

【中学受験】鶴亀算とは?解き方やわかりやすい教え方・小学生におすすめの問題集も紹介 | 学び通信 (manabitimes.jp)

 

どんぐり5年目にしてまさかコナンに教えてもらうとは…バーロォ(←コナンの口調で読んでほしい)

でもどんぐりで解いた問題がなんとなく頭に残っていて、それがつるかめ算にを知ったときに繋がり、わざわざ学校で解いてくるなんてかわいいなーと思いました^^

 

こんなこともありながら、彼とどんぐりをするのも残り2年。

ようやくここまで来たなという気持ちと、もう終わるのかという寂しい気持ち。

ここ最近は彼も思春期の入り口に立っているなと感じることが多く、難しい部分も出てきました。

この5,6年生での彼と私たち親の向き合い方を間違えてはいけないんだろうなぁという危機感もちょっぴりあります。

精神的に自立していこうとする息子。

今、親として試されている気がします。

 

・次男(小2)

年長から月に2問ほど解いて、1年生になり教室で本格的に始めました。

彼は言います。

「お母さん、オレの頭の中の80%はサッカーのことで埋め尽くされている。残り20%は生き物のこと。オレの頭の中に勉強が入る隙間はない…。」

お勉強は好きではありません(笑)。

そんな彼ですが、どんぐりは「嫌いではない」と言います。(好きとは言わない笑)

 

彼は気分にとても波があります。

だからすごく調子のいい時と、一度つまづくとすべて投げ出してしまうような時があり、なかなか難しいなーと思う1年でした。

でも、気持ちが落ち着いていたり、集中しているときは周りの状況に目もくれず取り組めます。

だからこっちが「1問はやらせよう」とか、気持ちが落ちている時に「がんばれ」などと言わない・思わないことが大事だなと思っています(誰に対してもですが)。

 

これでずっと解きよったわ…

顔写真、加工いらず。

 

 

・三男5歳(年長)

2月に三男が5歳になりまして、これで息子たち全員どんぐりっ子になりました。

三男はどんぐり大好き!飴が食べられるから♪という理由で( ;∀;)

とはいえ、どんぐりも楽しんで絵にしてくれます。(週1問ペース)

 


たまに正解することもありますが、ほとんどがお宝行きです。

今は聞いた問題を楽しんで絵にすることが大事だと思うので、おそらく0MXはほとんどお宝になると思いますが、ゆっくり考えること想像することを味わってほしいです。

 

…という母の気持ちの持ちようが長男が始めたときと大きく違うところ。

 

長男が始めたときはこんなにおおらかな気持ちでどんぐりを見られず、

絵に描けないことや言葉を理解していないことにショックだったし、

できてほしいと思ったし、気づくように促していたこともありました(懺悔)。

 

そうやって子どもたちを自分の思うようにコントロールしようとしていたんだろうなぁと思います。

その頃は幼い子が3人いて、ワンオペ実家の援助もなしで、いつも疲れていたし、イライラすることも多かったし、自分の時間もない。

何より寝不足!

あの頃の育児を後悔することも多いけれど、あの頃踏ん張った自分もハグしたい。

 

長男のどんぐりはそろそろ終わりを迎えるけれど、三男が始めたことで私のどんぐり母としての時間はこれからも続きます。

息子たちと一緒にどんぐりに取り組めた時間は、子育て期の私のかけがえのない宝物です。

 

きっと私と似たような状況の中でもどんぐりを始めたい、どんぐりがうまくいかないと悩んでいる親御さんもいらっしゃるはず。

同じように育児に奮闘する母として、悩みに寄り添い、一緒に考えられる先生でいたいと思います。

 

私のこのどんぐりの5年間は、息子たちにたくさん学んだ5年間です。

そんな息子たちがプレゼントしてくれた私の似顔絵。

 

許さん。

 

次はどんなどんぐり6年目になるかな。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

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自分の答えを出す

こんにちは!

のんびり学習まるっとです。

 

先日、保護者さんに「先生はチャーミングですね」と言っていただきました。

 

その時悟ったのです。

これはグルメレポーターがおいしくはないものに出合ったときに「おもしろい味ですね」と言うような、

決してうまくはないが下手でもない、なんともいいようがない絵を見て「味のある絵ですね」と言うような、

気を遣わせてしまっている「アレ」だなと( ゚Д゚)

 

保護者さんに気を遣わせてるんじゃないよ?と自分を戒める日々です。

 

さーて!

 

先週ある通信添削の子の作品を見ていた時のこと。

2年生の女の子がこんな問題を解きました。

 

0MX07

「海と空の会話の中で どっちが 青いか話しました。海は 自分は信号機の青を6こつけたぶんくらい 青いと言いました。空は 自分は 海くんの青さの 半分の青さだねと 言いました。それでは ふたりの青さを合わせると どれくらいの 青さになると思いますか。」(原文ひらがな)

 

その子の描いた作品がこちら。

鮮やかな絵に心が洗われる…✨

大人なら「海君の青さの半分だから6個の半分で3個分の青さだね」とすぐ理解できます。

でもこの問題はあえてはっきりと「空の青さは、信号機の6個分の半分です」とは書かれていないため、子どもたちはこの問題の意味をよく考えなければいけません。

 

だからこの問題を初めて解く子は色の濃淡で「半分だったらこれぐらいかなぁ」と表現する子が多く、この子もそう描いてくれています。

それを微笑ましく思っていたのですが、

「こういう問題にであったとき、自分なりに考えて、自分なりの答えを出そうとしてくれる子がどれほどいるのだろう」とふと考えました。

 

きっとこの問題も「え?どういうこと?意味わからんし。」そう言う子供も少なくはない気がします。

 

 

ちょうどその日の教室で小4の男の子がこんな問題を解きました。

 

2mx99

「友達10人でミニカード(レッドカードとホワイトカード)を買ったら7865枚も買うことが出来ました。このカードを同じ数になる様に10人で分けます。この時、一人ずつのカードが、半分はレッドカード、半分はホワイトカードになるようにするには、最初に最高で何枚、最低でも何枚のレッドカードを買っておく必要があるでしょう。」

私の教室では嫌がる子が多い(笑)レッドカード・ホワイトカード問題です。

 

その子は問題を聞きおもむろに7865÷10とひっ算を書きました。

7865枚のカードを10人に分けたときの一人当たりのカードの数をだそうと考えたのです。

でも、こう言いました。

「あー!俺この計算の仕方習ってないわー!」

 

どんぐりでは「習っていない」「分からない」は禁句です。

この言葉を言うと考えることをやめてしまうからです。

 

ただ、彼のこの「習っていない」発言には続きがあります。

 

「じゃあ7865枚を10個に分けていくしかないなー。数が多いなー。どうすればいいんやろー。じゃあまずは7865枚を二つに分けていくかー。レッドとホワイト半分ずつやからなぁ。」

(考えてること全て口にするタイプの彼。めっちゃしゃべる笑)

 

大人だとこういうことは簡単に思いつきます。

でも、小3~4ぐらいの割り算を知り始めたぐらいの子どもにとって、この「分ける」という作業は思いのほか難しいのです。

 

彼はそれからどんどん絵を描きました。

7865枚を2つに分けると3932枚ずつになり、1枚余ります。

そして3932枚のカードを10人に分けました。

ひっ算で解ければすぐに答えがでるものを、時間をかけて分けていきます。

3932枚を10人に分けると一人393枚になり、さらにまた2枚余ります。

じゃあこの問題文にある「最低でも、最高でも」の意味とは。

この余ったカードはどうすればいいのか、彼は1時間考えました。

 

私の寅さんハンコが邪魔している…

「え?もう1時間経ったん?オレ、1時間もずっとこの問題考えてたん?」

あっという間の1時間。

習っていないものを、理解しがたいものを彼なりに一生懸命考えました。

どんぐり歴4年目の彼。

逞しくなったなぁ…と思います。

 

どんぐりは読解力・思考力を育む問題ではありますが、育んでいるのはそれだけではありません。

子ども達の逞しさ、忍耐力、自信…心を育てているなぁと感じます。

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「はぁ?意味わからん!」

なんでもかんでもこう言ってしまう子が多いことが最近気になります。

子どもだけでなく、それが口癖になっている大人も見かけます。

自分で考える前に、人の話を聞こうとも理解しようともせず、自分のシャッターを下ろしてしまうようなもったいない言葉だなぁと思います。

 

「正解のない時代だ」と言われますが、ネットを開けば「正解らしきもの」はたくさん出てきます。

自分で考えなくても、ネットで調べればすぐに答えが出ることも多いのです。

 

でも自分の人生は誰かが答えを導き出してくれるものではありません。

「正解のない時代」だからこそ、子ども達には「意味わからん!」とシャッターを下ろさず、自分の力で必死に考え、悩み、試行錯誤しながら自分なりの答えをだしてほしいなと願っています。

 

 

 

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