のんびり学習まるっと

大分市内でどんぐり倶楽部と英語の教室を開いています。

手が動く子に。

こんにちは。どんぐりせんせいです。

 

突然ですが、みなさんに挑戦していただきたい問題があります。

 

小学1年生コースの問題です。

 

「今日は全校CD飛ばし大会の日です。50人が一緒に飛ばします。上位3人の記録を合わせると、下位2人の合計の丁度3倍でした。5人の記録を合わせると640mになりました。下位2人の差を20mとすると最下位は何mになりますか。」

 

小学生の問題ですので、xやらyやら使わず、できれば絵に描いて、四則演算だけで解いてください。

 

では、スタート!!!

 

 

どうでしょう…

 

 

大人なら10分もかかりませんかね…(あおってみる笑)。

 

 

解けましたか…?

 

 

正解は…70mです!

 

この問題、小学生が解くには難しくないですか?

私、初めて解いた時、へ???と一瞬フリーズしました(笑)。

 

それを今日、どんぐり歴1年半の2年生が解くことができました。

少し前に、どんぐり歴もうすぐ1年の3年生も解けました。

 

その2年生がどのように解いたかというと、

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「上位3人の記録を合わせると、下位2人の合計の丁度3倍でした」の部分をちゃんと絵に描き、それを合わせると640mだから、それを4つに分けた(割った)一つぶんが分かればいい、ということを突き止めました。

 

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絵がちょっと分かりにくいのですが…(写真映りも悪くてごめんなさい💦)

 

640を4つに分けたいのですが、2年生なのでまだ割り算を知りません。

なので彼はまず、640の40を4つに分けて10ずつにすればいいと分かりました。

そして、残りの600を4つに分けるのに、最初に100を6つにしました。

その中の4つ分の100をふり分け、残りの200をまた4つに分けます。

そのために、50を4つにしたら200になるので50ずつに分けました。

これらを全部合わせると、10+100+50=160。

640は160が4つ分だと分かりました。

 

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そしてその160mというのは下位2人の合計で、その差は20mなので160から20を引いて140を出します。

さらに、その140を2つに分けたうちの70が最下位の距離だ、という正解にたどり着きました。

 

ちなみに彼は割り算の「わ」の字も知らないので、数字を分解することを「数字を爆発させる!」と言ってました(笑)

絵の中の花火のようなマークが爆発らしい。おもろいー(*‘∀‘)

 

 

私は正直これが解けると思っていなかったので(笑)、2年生でもどんぐり続けたらここまで解けるんだ…とあっけにとられました。

 

そして解けたこと以上に嬉しかったのは、ここまで考えることを止めずに手を動かせたことです。

 

 

時々、高校受験を控えた子をもつお母さんに「うちの子教えてやってよ!」と言われることがあり、教えることはできませんがアドバイスぐらいならと、模試を見せてもらいます。

 

最初に見るのは模試の結果でもなく、解答用紙でもなく、問題用紙です。

 

問題用紙を見れば、その子がどの程度理解しているのか分かります。

 

そして、「問題わから~ん」と嘆いている子は問題用紙になにも書き込んでいません。

例えば選択問題で4つ選択肢があるなら、これは違うな、と思う選択肢に×を書き込んだり、英語の語句を並べて一文を作る問題なら、使った語句から線を引いて、どれを使ったかがわかるようにするとか。

そういうことすらしていないのです。

 

つまり、「考えて解いた跡」がほとんどないのです。

 

ひらがなの、例えば「の」だったら、その「の」の中を塗りつぶす、みたいなことはしてるんですけど(笑)。

私もやってたー( *´艸`)

 

これは勉強が全くできない子の話ではありません。

定期テストではある程度点が取れて、成績も悪くない子でもです。

 

テスト範囲が決まってて、暗記しちゃえば点が取れる、テキストとほぼ同じような問題が出る、というような定期テストは実は「考えて解く」という問題がほとんどないので、模試のように自分で考えなければ解けないというような状況で、どうすればいいのか分からないのです。

 

昔、塾講師だった頃、受験生に数学の図形問題を教えている先生が、「とにかく手を動かせ!手を動かして、補助線を書き込んでみて!分からなくてもとりあえず手を動かせ!」と吠えていました(笑)。

 

手が動かない子、本当に多かったです。

 

どんぐりの子達は、きっと手が動かせる子になります。

だって低学年の頃からこんな問題を「自分の力だけ」でひたすら絵に描いて解いていますから。

「手を動かして、考える」という姿勢が当たり前にできていくのです。

 

そして、こんな問題を1時間かけて解いた後も「もう1問解きたい!」と言ってくれます。

 

10年後の姿が楽しみでたまらない!

 

今日は長いブログになってしまいました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

【教室のご案内】

        

考える力と読解力を育む教室「どんぐりタイム」

  • 場所   大分市賀来新川公民館
  • 時間   9:00~10:30

         10:35~12:05

  • 月謝   5,000円 

  • 連絡先  donguritime.oita☆gmail.com (☆を@に変えてください)       ご連絡いただいた際、こちらからのメールが迷惑メールに分類されていることもあるようです。メールが届かないという方は、お手数ですが迷惑メールに届いていないかご確認ください。
  

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https://d-time.hatenablog.com/archive/2019/01/16

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